
学生時代からの知合いで、現在も矯正が必要な患者さんの治療をお願いしている、矯正専門医の加治彰彦先生から、論文を頂きました。
論文は「矯正用固定式保定装置が歯周組織に及ぼす影響について」です。
簡単にご紹介すると、下の前歯の歯列矯正が終了後、後戻りを防ぐ為に用いられる装置(舌側に細いワイヤーと接着剤で固定する)は、歯周病を誘発するような弊害は認められなかった。
というものです。これだけを読むと、そうか。と思われるかも知れませんが、ポケットからの歯肉溝滲出液、唾液を採取し、生化学的、細菌学的検査をし、統計処理した結果得られた結論です。
日々の臨床に携わりながらの、研究に本当に頭が下がる思います。
医学の進歩とはこのような地道な研究の成果の積み重ねがあってこそです。加治先生、お疲れさまでした。