あの震災から1年が経ちました。
あらためて、亡くなられた方のご冥福と、被害に遭われた方の
回復をお祈り申し上げます。
震災では、津波で義歯を流されたり、逃げる際に破損したりと、
不自由な生活を強いられる高齢者の方が多数おられたそうです。
そのため、食事が十分にできず、栄養不足や消化不良で
体調を崩す方が多かったということです。
義歯に限らず、治療していない虫歯が痛んだり、詰め物が
取れたり、度重なる疲労から歯周病が悪化したり、、、
と、歯のトラブルで苦しんだ方が多かったと聞いています。
大地震が起き、インフラが破壊されると、歯科医院での
診療も当然できません。また、すぐに「命に関わる」重病や
ケガに比べれば、どうしても、歯のことは後回しにされがちです。
しかし、口からきちんと食事がとれなければ、せっかく地震から
助かっても、その後の避難生活で、大きく体調を崩してしまいます。
一瞬で日常が破壊され、死と隣り合わせになる大震災。
その状況で「食べる」ことは、生き残ったことを実感し、「命」を
ささえる根本です。
非常事態でも、自分の歯でしっかり噛んで食べられるように、
せめて、日ごろから、歯と歯ぐきを良い状態に保つように
努力する。それも「防災」の一環となるのではないかと思っています。